2017年2月13日月曜日

独和辞典のCD-ROMをEPWING化しました

先日,特許の英文和訳の翻訳の依頼を受けました。ところが,英文の原文がドイツ語とのことで,何ともわかりにくい英文だったため,原文のドイツ語も提供していただき,これを参照しながら日本語に翻訳しました。手元にある電子辞書の独和辞典や,オンラインの独英辞典を総動員して解読した結果,英文に多くの誤訳が見つかり,それぞれコメントを入れながら,何とか和訳を完成することができました。

まるで苦行のような翻訳でしたが,通常の英語の辞典のように,パソコン上で手軽に検索できる辞書があれば相当効率が上がるのではないかと思い,インターネットで独和辞典や独英辞典のCD-ROM版を探してみました。

ところが,まともなものが見つかりません。

諦めかけたところで偶然見つけたのが,下記のサイトです。

Project Zephyr アクセス独和辞典 のEPWING化

三修社のアクセス独和辞典に付属のCD-ROMからデータを読み取り,パソコン上で検索できるように加工するというものです。

中古価格
¥744から
(2017/2/13 17:38時点)

早速,昔購入したCD-ROMを引っ張り出して試してみたところ,見事に他のCD-ROMの辞典と同様に,愛用のEBWin4(辞典検索ブラウザー)で検索できるようになりました。変換の際に日本語の見出しも作ってくれるので,独和だけでなく,和独辞典としても使うことができてしまいます。

更に,これらのデータをスマートフォンにコピーし,EBPocketというスマートフォン用の辞典検索ブラウザーで読み込んでみたところ,スマートフォンでも見事に検索できるようになりました。私は試していませんが,同じことは,iPhone用のEBPocket for iOSでもできるようです。

このような貴重なツールを開発してくださった作者の大久保克彦様には,何とお礼を申し上げていいのかわからない程です。せめてものお礼に,こちらで情報を共有化させていただきました。

現在,残念ながらこのCD-ROMが付属している「アクセス独和辞典」は市販されていないようで,入手は困難のようですが,もしお手元に昔購入された辞典があれば,ぜひご活用ください。


実際の検索画面は次のようなものです。


左側のドイツ語(画面はDeutsche Welleのニュース記事)で調べたい単語を選択し,ホットキー(ここではShift + Ctrl + Dをホットキーに設定しています)を押すと,右側に辞典検索ブラウザーのEBWin4が表示され,検索結果が表示されます。

なお,このホットキーの設定には,AHK版「かんざし」という,これまた有り難いフリーウェアを使っています。こちらについては,また別の機会にご紹介ます。

さて,上の図のそれぞれを拡大すると次のような感じになります。

これがドイツ語の原文です。調べたい単語を選択します。


ホットキー(ここではShift + Ctrl + Dをホットキーに設定しています)を押した後に表示されるのが,辞典検索ブラウザーのEBWin4の画面です。


上の画面で不定形のbezeichnenをクリックすると,次の画面が表示されます。


更に,下記は先日翻訳の際に参照したCollinsのオンラインの独英辞典の画面です。これも同時に検索できるように設定してみました。


これで,苦手なドイツ語の文章を読むのも少しは楽になることと思います。今度似たような翻訳の依頼があったら,最大限に活用したいと思うのと同時に,もう一度ドイツ語も勉強し直してみたいと思っています。

また,現在翻訳で活用している上記のようなツールや辞典等についても,今後追々ご紹介していきたいと思います。少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

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